カテゴリ:作業療法( 39 )

患者さんと作品作り

自発性の乏しい人・認知機能の悪い人
少しでも自発性がでる楽しい体験、頭を働かせるような事をしたい…
とたまに作品作りをしてみました。

選んだアクティビティは油絵
患者さんは右片麻痺で
運動性失語(自分から思った言葉が出ない)があって、
話された事を理解するのも難しくて、
失行(食事でスプーンの使い方が分からない)もあるのかな?
担当じゃないので良く分からないのですが、
自分からこれをするという事が乏しい、という事に対して、

指で水彩色を一緒に重ねていくという物、
背景(桜の木など)を準備して、患者さんと花を咲かせてみました^^

f0233649_2193637.jpg


反応は、何度か自分の指で花を咲かせた後、
「うぁー」と…
患者さんの嫌な表現。
失敗しなくて単純な活動で出来るかなぁ?と思ったんですけど、
おもうようには行きませんでした。
なかなか良い作品だと思うんだけどなぁ。
まぁこの反応も1つの収穫。
新しいいろんな事にチャレンジするてポジティブに!

OT(押しつけセラピー)になっちゃったけど、
こういうのも必要て思っています。
中国ではやらない事・いろんな事提供していこうと思う。
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by custom1210 | 2010-12-16 21:10 | 作業療法

自助具作製(食事動作)

初の自助具作製。
OT協会冊子のJICA紹介、OTが現地の簡単な物をいろいろと組み合わせてその環境で工夫しているOTさんの報告に「自分もやってみたい!」と憧れを抱いた。
でも自分の派遣先は中国。SAKAIさんから頂いたスプリントもあるし、訓練道具も充実していて作る機会が少ないんですね。

スプーンを持って口に運ぶ事が出来ない人への自助具。
柄を太くする+把持力が不十分なのを防ぐためにベルクロ補助具をつけて。
スプーンでもフォークでもなんでも付け外しができように。

1週間に1度分院で見る患者さんなのであまり自信が無かったんですけど、
今日作ったのを持って行きました。

実際にやってみると…
こういう新しい事をするときは患者さんも家族も中国治療師もドキドキ
もちろん自分も自信が少し無くドキドキ

f0233649_19305629.jpg


「やった。できた!」
(口へ運ぶ時に手指の伸筋で代償して柄は握って無いけど…、ベルクロのループのおかげで可能に)
家族も患者さんも笑顔で、こういう反応を出せた時が嬉しいんだよなぁ。
OTの仕事の一番の魅力です^^
食事は今食べさせて貰っていて食が細く、これがきっかけでたくさん食べて栄養をしっかりととってもらえるといいなぁ。

でもやっぱりミシンが欲しい(笑)
自分の縫い方下手だなぁ

簡単な症例紹介:頸髄部分損傷(C2)
MMT(右):Deltoid 3・Bicepes 3・ECRL 2
物の把持:手指屈曲不十分。FDS 3 FDP 3
左の上肢はもっと筋力低下しています。

FDS・FDP・ECRLの筋力訓練を積極的にやる必要がある
手指屈曲と手関節伸展の分離運動も必要。
カックアップがあったらもう少しスムーズにできそう。
あとはお皿が…縁が高く動く。
まだまだOT介入の必要性ありです。
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by custom1210 | 2010-12-12 19:32 | 作業療法

症例報告

こんな上手く行かなかった・何もできなかった…
と感じる事は日本含めて一番かもしれないです…
    
患者さんの家族から同意得ています。

診断名:脳外傷後クモ膜下出血(6か月前)50代 女性
現病歴:発症後1ヶ月半昏睡状態。
3か月後退院。6ヶ月後リハビリ目的(歩行の改善)にて当院入院。
記銘力改善目的にてOT処方もでる。

<初期評価>
以前の仕事:主婦(以前は野菜売り)
本人の手訴:「できない。覚えられない。」
家族の希望:「前の日の事を覚えていない。その為感情も不安定」
      「自分の事を自分で出来るようになってほしい」
ADL:体幹失調・大腿全面の短縮の為歩行に見守り様子。その為移動・トイレなども見守りを様子。
記銘力:エピソード記憶困難。短期記憶の学習効果も低い。
HDS-R:19/30 3つの物品即時再生可能だが、語想起ヒントにて可。
       野菜4つ想起。
TMTA:1分45秒 
RAY模写試験:模写21.5点 想起 0.5点
作業課題:感情面・認知面などの影響で新たな課題へ対しての恐怖があり、 取り組みが困難であったが、慣れてくるとともに注意力なども改善もみら れ取り組む事が出来るようになってきた。

訓練内容
①スケジュール管理・日記の記載
②語想起課題
③書字課題
④読み・書き・発話
⑤計算問題:百ます計算・
そのほかに集団での調理訓練などを試みた。

入院での目標をスケジュール管理の習慣化とし、それに加えて誤り無き記憶課題や導入可能な全般的な知的訓練を基本訓練とした。また本人の評価も含めて調理訓練なども試みた。
日記の記載を進めて導入していく上で、書字の乱雑さ(本人も後から読む事が困難。日本人の私は更に困難)から本人も落ち込みが見られ、記憶障害以前に注意力・集中力・問題検討能力・漢字の知識・感情の不安定さなどいろいろな阻害因子がある事が示唆された。
その為、日記に大きな枠を付け書きやすくする・書字練習などを中心に進めていったが、本人は日記を見るたびに「字が汚い・読めない」と言って導入に消極的であった。(字は日に日に上達していったが…)
OTでの45分では課題時間が少ないと考え、書字課題など自宅での練習へと進めたが、本人がストレスに感じて導入が困難であった。「宿題をやる位なら家へ帰る!」と訴えて、その後1カ月リハビリ後退院。

最終評価
記銘力:エピソード記憶困難。短期記憶の学習効果見られる。
    覚えた文章・単語の5分後の想起課題が依然よりも可能になる。
HDS-R:19/30 
TMTA:1分30秒 
作業課題:新たな認知課題取り組みへ積極的になった。書字は枠からはみ出す回数が少なくなり、動作の性急性も少し改善が見られた。計算問題も時間が早く取り組めるように。


感想
論文などを見ると対象者よりも能力が低いと思われる対象者が、スケジュール管理を学んで退院している報告があった。チームとして包括的にアプローチしている事や、訓練量も大きな違いがあった。
中国のスタッフの認知機能へのリハビリへの関心は少なく(リハビリは身体機能を良くするもの)、というのを言い訳に自分自身中国スタッフへ働きかけが出来ていなかった。病院全体の目標とはほど遠い物だった。

自分の高次脳機能への知識・経験の無さも、
患者さんが何を話しているのか1人じゃ分からなくて…
話すときも上手く出来ない不甲斐なさも
(ゆっくり話してくれたり配慮してくれると交流できるけど、
こちらが配慮しなくてはいけない人は分からないんです。)
同僚へ記憶障害の事を上手く伝えられなかった事も…

調理訓練をみんなでする時にも、もっと患者さんに動いてほしかったけど、
中国治療師の進行に圧倒された。

一番は患者さんに何か残せたか?ていう時に、
何も出来なかったのではないかと感じ…
明日、最後に評価まとめて今後の生活の仕方・リハビリ方法について
話すけど、

反省・後悔が今振り返っても一杯です。
知識や技術が足りない分は、やる気とか思う気持ちでカバーとか思っていたけど、
全然だめだった。本当に不甲斐ない。
明日出来る事準備しよう。
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by custom1210 | 2010-11-23 23:38 | 作業療法

活動報告4ヶ月目

OT初期メンバーから大幅変化があった1週間。
平均年齢28歳→48歳へと高齢化しましたが、
新しく来た人達との仕事をするのがとても嬉しいです。

新しく来てくれた神経内科医だった人は、
本当に勉強熱心で患者さん想いで。
CTの見方や病状などこちらが勉強になる方が多くて。

今のOT室は、新しく勉強にきているお医者さんも含めて
体を良くなるんだ!そして笑いもあり明るい雰囲気^^
以前は淡々と患者さんがワンパターン訓練をして隣で座っている治療師
という景色で(思い返すと地獄絵図です)。
2人で見るはずなのに、どっか別の場所へ行ったり、携帯ずっとやってたり(--〆)
どうしたら理解してもらえるのか…てイライラする事が多かった。
だから必要とされてる・聞いてくれる人がいるて本当にうれしい。

環境は自分で決められない事も多いけど、大切だなぁと思いました。
自分はJICAで中国派遣が決まった時、不安でしょうがありませんでした。
今までの作業療法隊員さんはレポートを見ると本当に中国で苦労したみたいなので。

理由は、
・リハビリが今まで無い急性期病院へ派遣されて、教える人がいない・理解してくれる人がいない。
・中国では日本で大切にしてきた作業療法士の臨床が求められていない。
「青年海外協力隊で最低限必要なのは、リハビリをする場所とリハビリを知りたいという人材がいる事です。この派遣は全く意味がありません」
二年間の活動は本当に大変だったんだろうなぁと想像できます。
一生懸命活動したい!て思ったのに、それが必要されないて感じるって…

そういう人達の中国での活動があって、中国でリハビリが必要とされてきて
JICAもどんな形が良いのか模索して、
PT隊員と同時派遣という形で働かせてもらったり、
今の自分の働ける場所があるんだろうなぁ

と思いました。自分は恵まれているなぁ。
この周りの人に感謝して働いていこう!!
明日は分院へ日曜出勤… 仕事があるって良いよね。
でも遊びたい・休みたい(笑)
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by custom1210 | 2010-11-21 01:15 | 作業療法

初の調理訓練

作業療法士は時に場の提供・退院後の自宅での練習として調理訓練をします。
今日初めて導入しました^^
何作るかっていたったら、中国と言えば 餃子
作り方分からないけど、餃子の作り方教えてといって導入^^
やり方分からないし、言葉も不十分だし見切り発車も良いところなんだけど…

患者さん2名で目的は
Aさん;高次脳機能障害で記憶力障害が強い人
①自分で調理の献立・構成(次に何を準備して)がどの程度できるか?
②できる過程を通して、家族との交流や自信をつける。
Bさん:脳卒中片麻痺の人・
①右手を補助手としてどの程度まで使えるのかの評価+指導

なので、
事前に一緒に働く同僚にはこの訓練の目的を伝えました!!
ところが、案の上

自分たちだけで、餃子作り進めているよ…
彼ら同僚・調理訓練の目的を忘れている…
目的が日本人に料理の仕方を教えるに代わってる…
患者Bさん、自分で出来る事なくて泣きそうになってるよ…
その時の写真①スタッフ活躍しすぎたから!!
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いかん。いかん。と、
「Bさんにこれやってみて欲しいんだ」とあわてて修正。

でも、こういった場の提供て良いなぁと実感。
2人とも自然と自分からつかまり歩きしたり、車いすを漕いだり
Bさんは餃子の皮を包むのに自然と
麻痺側上肢が補助手として参加していた。

集団としての楽しい雰囲気に、
自分はこんな餃子のやり方なんだよ!とか動き出して、
機能訓練重視の中国で、初めて
患者さんから自分で動こうとする様子を見ました^^
一番大切なのって、手が動かないとか何ができないのか?じゃなくて、
何をしたくて、どうしたらできるのか?を考える事。

なんと、作業療法室でそのまま宴会に突入。
勘弁してほしいです...
その時の写真
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危険な白酒が見えます。
でもみんなで作って、みんなで語って、集団の力ていいなぁ^^
こういう場を提供できる作業療法士になりたいです。
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by custom1210 | 2010-11-15 22:55 | 作業療法

中国での作業療法

「作業療法は何の仕事をするの?」
日本・中国で聞かれても、はっきりとした分かりやすい答えが見つかっていない。

そのはっきりしない仕事が自分は好きだ。
でも一番何をするのかと説明すると、
生活障害:その人がどのように生活していくのか?を医学的見解から手助けする。
その為にいろんな作業活動を提供する。

ね。あいまいで、なんか良く分からないでしょ(笑)
その答えの無い・人はどうやって生きていくのかとか考えるのが面白い。

例えば筋トレするのに、スキーしても筋肉トレーニングになるでしょ。
作業療法の対象者は身体障害者・精神障害者・高齢者など様々
脳血管障害の対象者になると、
一緒に働く理学療法士が基本動作・歩行など下肢中心に見てくれるので、
作業療法士は上肢・認知機能中心に見て、どう生活してくかて観点で見ていく。

だから
上肢訓練を運動療法したり物が掴みやすいような設定にしたり
下肢訓練も時にやるし(PTだけでは難しいような人・上肢回復が難しい人)
認知機能のために料理訓練したり物作りしたり、お喋りしたり
時にスプリント・装具などを作ったり
生活し易いように、福祉用具を整えたり自助具を作ったりする。
患者さんに合わせてやる事がいろいろと変わってくる。
何やってるんだ?て思われるけど、自分が思いもしない反応を見せてくれた時
とか良い反応を引き出せた時、嬉しい。

「人」という答えの無いやり方に面白さを感じると同時に難しさを感じる。

中国では理学療法はやる事がはっきりしているから
作業療法よりも普遍性があるからかなぁ。日本のPTさんとたいして変わらない。
体の回復という観点からみれば、国は違えど内容は同じ。

それに比べて
作業療法はどう生きていくかという生活障害に着目するから、変わってくる。
まだ中国という文化が良く分かっていないから、なかなか難しい面を感じる。
その国・文化毎にどうやって生活するの・大事な事て違うから。

ひたすら決まりきった上肢訓練しかしない中国治療師にストレスがたまっていた。
でも仕方無いという事が分かった。上肢訓練の運動療法はしっかり出来るけど。

最近中国の作業療法の教科書の紹介の部分である言葉を見つけた。
現在の我が国で作業療法を発展するのはまだまだ難しい。

それを見た瞬間、
大笑いしてしまった。と同時に肩の荷がフッと抜けた。
自分がずっと葛藤し続けた事 
外国で勉強してきた中国人のリハ医と同じ意見です。

でも普通に出来てたら、JICAが入る意味はあんまりないよね。
彼らに少しでも自分の持つ観点が分かってもらえるといいな。
あと異国の文化を知って、異国で活動しようと思う。
日本のやり方を押し付けるだけでは難しそうだから。
それに作業療法士としては難しいけど、脳卒中の患者さんに出来る事はたくさんあるから^^
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by custom1210 | 2010-11-07 19:16 | 作業療法

症例報告

JICAへ参加して良かった事の一つ。
リハビリを受けない患者さんを見る事が出来た事。
本当に不謹慎だと思うんですが、書いていきます。
長くなるので、リハビリに興味がある人のみ読んでみてください。

今日本でリハビリは受けて当たり前・知名度が上がってきました。
それと同時に医療費削減の中で、本当にリハビリは意味があるの?と問われている現状です。
自分も日本で回復期リハビリテーション病院・整形外科病院でOTとして働いていたのですが、はっきりとした効果という物を感じる事が少なかったです。
何故かというと…
①リハビリの資格制度(どのスタッフも最低限の知識・技術を得てから働く)
②チームアプローチ:1年目の時でも患者さんはドクター・看護師・PT・レントゲンなど全員で患者さんを見る。先輩もアドバイスをしてもらえる。
③急性期からのアプローチ:発症後急性期から医師管理のもと、早期リハビリを実施していくから廃用症候群・誤用症候群・拘縮の患者さんも少ない。      

日本の医療制度のもとどの患者さんも一定レベルの治療を受ける事ができる。
しかし、発展途上国ではそうもいかない。日本の当たり前が当たり前で無い。

と同時に日本で周りの人達にいかに助けられていたのかも実感。
自分一人では何もできない事も痛感。
脊髄損傷患者さんの固定期間の許可などDrの処方ありきで、考えて無かった。
ポジショニング・トイレ誘導・ADL訓練などリハNaにいかに助けられていたのか。

なんかまとまりがなくなってきたのですが、
リハビリを受けなかったらこうなった・適切な事をしたら良い変化があった
というのを日本にいる時以上に感じるんです。

声を大にして言いたいのは、リハビリは間違い無く必要な仕事。
だからJICAへ参加するOT隊員として、
こういう経験を症例報告なりするのを一つの仕事と思い書いていきます^^
以前の患者さんは勉強会で作った資料にあるので、日本に帰ってから。

症例1(ちなみにちゃんと同意は得ています)
診断名:脳梗塞・右麻痺 60代 男性
現病歴:発症後1カ月間急性期病院にて投薬・血圧管理・中華医学(鍼灸・温熱療法)などの治療を受ける。本人の希望にて1カ月2週後回復期リハビリテーション病院へ来院。1日45分×2回、OTを実施する事となる。

OT初期評価
Brunnstromstage:上肢Ⅴ手指Ⅰ下肢Ⅴ
Sensory:表在・深部ともに正常
上肢所見:手内筋(骨間筋・母指球筋・小指球筋)の委縮が著名。手関節屈筋群・伸筋群の収縮はあるが筋出力不十分。関節可動域制限無し。
ADL:自立 歩行:自立 仕事:退職後(以前は管理職)
手訴:手指が動かない。
認知機能:注意力・集中力やや欠如。言語の表出少ない。

OTProgram(1週~3週)
①肩甲骨周囲筋のストレッチ・上肢Facilitation(自分はPNF法が好きです)
②物品リーチ運動:
手指だけの問題と思われたが、上肢の耐久性に低くリーチ5回ほどで疲れてしまう。肩周囲の筋力向上と手関節屈筋・伸筋の向上で物が掴めるようになると考え介入。大ペグ・お手玉など掴みやすい大きさの物から開始。手関節を支える介助要する。

OTProgram(4週~6週)
①肩甲骨周囲筋のストレッチ・腕立て伏せ
②手指の促通反復療法(自分は川平法が好きです)
③物品リーチ運動(短対立装具の作製)
④セラプラスとを使った、骨間筋の同時収縮運動
肩の中枢の安定性が出てきて上肢のリーチ運動がスムーズに。手関節屈筋・伸筋の運動もスムーズにできるようになり、手指の屈筋群も収縮し始める。テノデーシスアクションでお手玉・大ペグは自分で可能に。母指対立位がとれないので、使用した装具をつけるとペンや小さなものも掴めることが可能に。骨間筋が収縮せず、手指の伸展を促すために、反復促通法を20分間導入開始。

OTProgram(6週~8週)
訓練内容:6週と同様。
把持物品を小豆・手指の十分な伸展が必要な大きな物品などを用いる。
手指の伸展運動を続けるがなかなか変化が見られない。


OT最終評価 リハ開始後2か月
Brunnstromstage:上肢Ⅴ手指Ⅳ下肢Ⅴ
Sensory:表在・深部ともに正常
上肢所見:手内筋(骨間筋・母指球筋・小指球筋)の委縮が著名。手関節屈曲位で示指伸筋・小指伸筋優位に収縮し指が開くが伸展不十分。特に中指・環指。
前腕起始の筋群は収縮するが、手内筋の収縮が感じ取れない。
STEF:14点(検査8・10以外は把持可能に)
ADL:ベルトやボタンを締めるときに麻痺側上肢が参加。
  掃除をするときに、モップを両手で掴んでするように。
主訴:手が開かない・お茶碗が上手く持てない。

考察:
 自分で使えない手と認識・もしくは適切なリハビリをしない事で手指~手首の筋群が収縮する機会が無かったなどの事が考えられるのではないか。
リハビリの限界として複雑な動きが求められる手指の回復は至らなかった。もしくは損傷範囲が大きかった。しかし、一般的に下肢→上肢→手指の順に回復され、手指は発症後14カ月までと言われているので、今回の入院で使用する事が可能になった手は今後回復していく可能性もあるのではないか。ただ、個人的には手の委縮をみると回復してくるとはどうしても思えませんでした。この当たりがリハビリの機能回復における限界なのかもしれません。中国の病院の関係から、この患者さんを外来でフォローする事は今後出来なくなりました。自宅での自主トレ指導をし、手が回復したら再度指導すると話してあります。今後の回復に期待したいです。
 この患者さんはリハビリを受けなかったら手指が動く事は無かったと思います。この機会を提供出来た事が良かった事ではないか。


考察・評価とも陳腐な内容で申し訳ないです。
なんかアドバイスなどもらえたら嬉しいです。
長文失礼しました。お疲れ様です^^
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by custom1210 | 2010-11-02 23:19 | 作業療法

日本と中国の違い

日本と中国のリハビリの差を度々感じる毎日。
そして日本のやり方でやればやるほどに浮いていってしまう気がする。

中国の人ははっきり物を言う。自分であればPT隊員と一緒に働いているのだが、
彼女は中国語の学習が早いなぁと感心する位です。助けられています^^
「あなたの中国語はもう一人の中国語より悪い。分からない。」
「あなたの中国語は話す事全て分からない。」
最初は言われる度に気にしていたのだが、もう慣れた。
彼らは悪気があるわけでは無くて、ただ思った事を言っているだけだそうだ。
「あなたは不細工だ。」見たいなことも悪気なく言う人がいるとのこと。
なかなか理解に苦しみます。

同様の理由で、働いていると患者さんから、
「なんであなたが見てくれないの??」と何度も言われる。
担当OT治療師と一緒にいる前で…
その度にOT治療師と、自分はなんかギクシャク感を感じてしまう。

そして中国治療師から、治療時間以外にベッド⇔車いすの介助はしてはいけない。と話しがあった。治療時間以外は家族の問題。
私「でも寝たきりの人は少しでも活動量を上げて車いすの離床時間を延ばしたいし、身長185cmの人を家族の人介助できないし、危ないし。」
中国治療師「それならば、家族の人は男のお手伝いさんを雇うべき。みんなそうしている。」

中国と日本ではもちろん文化もやり方も違う。医療サービスの質も違う。
中国ではもし患者さんを転倒させてしまった場合、
治療師は①賠償金を支払い②給料削減 になるそうだ。
なので、自分達で危険な運動はさせたくないとの事。
それは分かる。
でも譲れない所はある。
最大限、患者さんが良くなるために出来る事を提供する必要がある。
でも譲れない所を譲らないと、関係性が少しギクシャクしてしまうかもしれない。
難しい…
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by custom1210 | 2010-10-23 01:48 | 作業療法

カックアップスプリント作製

週に一度午前中に近くの分院のリハ病院へ出張する事になった。
周りの人の好奇の目の中でのリハビリ
プレッシャータイムの中でもそれなりにできるように。

日本での経験が少ない脳卒中のリハビリも
中国人との関わりもずいぶんと慣れてきた証拠かな^^

思いの他、脳卒中以外にも頸髄損傷のような重症の患者さんもいて。
プレッシャー感じている場合では無い!という感じで
半日あっという間に過ぎて行きました。

いつもと少し違った事は、
急遽下垂手予防で持ってきたスプリントシートで
カックアップスプリント作った時に、
カッター持ってきていなく、代わりに出てきた刃物が…

スイカ用中華包丁
シートを中華包丁で切るなんて自分だけだな
切れ味鋭く上手く作れました(笑)

とりあえず今の自分でできる事はやってきたけど、
週に1度ではなかなか難しいなぁ。出来る事・良い方法考えていこう。

良かった事は
自分の患者さんの申し送りをするときに、本人の治療師にたくさん話せた事。
情報共有出来る手段があるといいのかなぁ

本院でも分院でも改めてカルテの必要性再確認。なんか考えよう。
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by custom1210 | 2010-10-21 22:43 | 作業療法

記憶について

最近は高次脳機能特にもっぱら記憶障害の教科書とにらめっこ

記憶とは「情報を蓄え目的に叶うようにそれを利用する能力」
陳述記憶と非陳述記憶に分かれる
①陳述記憶::言葉で説明する記憶。エピソード記憶と出来毎記憶に分かれる。
(1)エピソード記憶:感情経験を伴う体験「昨日リンゴを食べた」。
(2)意味記憶:言葉の単語を覚えるような事「リンゴは赤い果物の一種だ」
②非陳述記憶(手続き記憶):身体が覚えている記憶(泳ぐ・自転車の運転etc)
それぞれ脳の長期記憶の中で別々に分けて整理される。

なので、自分が中国語を勉強する際において、
1.中国で仕事中に感動した時に使う中国語はエピソード記憶として保持され、2.自分で勉強した言葉は意味記憶として保持され 3.日常生活でよく使い自然と出てくる言葉は手続き記憶として保持される。
その際に、情報の蓄え方を様々に行う(視覚・聴覚など)①繰り返しインプット・アウトプットをくり返す(復習)②実際の仕事でたくさん使う(意味のある時にはエピソード記憶となる)③思いでに残る(特に楽しい)行動で覚える などすると良いのでしょうか。


記憶には:登録・貯蔵・再生の3つの段階があり…
登録が短期記憶(電話番号を言われた物をそのまま暗記。7±2桁可能)
貯蔵が長期記憶にする:記銘した電話番号を脳に貯蔵
再生が貯蔵した記憶を思い出す(電話番号を打つ)

(この記憶に必要な登録・貯蔵・再生を何度も繰り返し、特に苦手な部分を訓練するのが記銘力障害の主な訓練方法になるのですが、これをやると良いという風には言われていないようです。しかし脳は活性化されて記銘し易くなるという意見が大半です。)
⇒自分も中国語学習で脳が活性化されている事にちょっと期待。どうかな(笑)??


そして学習方法について
エラーレス学習 >> エラーフル学習
高次脳機能障害(特に健忘症)患者に対しては、はるかに良い成績をもたらす。
褒められて楽しく学習 >> 出来ない事をなんでできないのか考えながら学習。

これは面白いなぁと思った事。
なんでできないのか、自己分析・試行錯誤しながら覚えていくよりも、簡単な情報を覚えていく方が効果が明らかに早い。対象者の記憶力以外の認知機能の状態が関与している
しかしエラーに対してどのように対処していくのかという事も大切な学習する面。小さな子供・高次脳障害の重篤な人には使わない方がよいでしょうが、誰しもがこの問題を対処する能力・試行錯誤する事は必要だと自分は思います。「アメと鞭の使いよう」という事でしょうか。


身体機能のリハビリは言葉以外の面でフォローしながらできるんだけど、
高次脳機能のリハビリは自分にとって正直難しい現状。
患者さんにも家族にも、なかなか改善を見せる事ができないというのもあるけど、
一番は患者さんとリラックスした場面・たくさん会話する場面が上手く作る事ができない事。自分自身の経験の無さ・語学の不十分さから不安も出てしまう。

JICAでも仕事でも何であれ、語学の獲得には現地で生活し活動できるという環境はとても良いとと思います。
読み書きのみの学習では下地作りにはなるけど習得には難しいから。
自分知識量は英語>>中国語ですけど、今使えるのは中国語>>英語です。

自分に対しても語学やって行こうと思いました。
勉強のために長くダラダラ書いてしましました。
長文失礼しました。
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by custom1210 | 2010-10-20 01:21 | 作業療法


青年海外協力隊での作業療法士活動内容・中国での生活などのんびり書いていきます


by custom1210

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